はじめに

私たちの体の中で最も太い血管である「大動脈」は、心臓から全身へと血液を運ぶ重要な役割を担っています。しかし、何らかの原因で血管壁が弱ったり、傷ついたりすると、大動脈疾患と呼ばれる病気が起こります。
大動脈疾患は、放置すると命に関わることもあるため、早期発見・早期治療が重要です。

大動脈疾患の症状

大動脈疾患の症状は、病状や進行度によって様々ですが、主な症状は以下の通りです。

  • 胸痛
    突然起こる激しい痛みで、背中にまで広がることもあります。
  • 息切れ
    軽い運動や安静時でも息切れを感じる。
  • 声のかすれ
    声帯神経が圧迫されることで、声がかすれたり、枯れたりする。
  • 嚥下困難
    食事が飲み込みにくい。
  • 動悸
    心拍数が速くなったり、不規則になったりする。
  • めまい
    立ちくらみや失神を起こすこともある。

  • これらの症状以外にも、背中や腹部の痛み、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が現れることもあります。

大動脈疾患の原因

大動脈疾患の原因は、主に以下の通りです。

  • 高血圧
    長期間にわたって高血圧が続くと、血管壁が弱くなり、大動脈疾患のリスクが高くなります。
  • 脂質異常
    悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や中性脂肪が高いと、血管壁に脂肪が蓄積し、大動脈疾患のリスクが高くなります。
  • 喫煙
    タバコの煙に含まれる有害物質は、血管壁を傷つけ、大動脈疾患のリスクを高めます。
  • 糖尿病
    糖尿病は、血管の障害を引き起こすことが known されており、大動脈疾患のリスクを高めます。
  • 糖尿病
    糖尿病は、血管や神経にダメージを与え、心不全のリスクを高めます。
  • 加齢
    年齢とともに血管壁が弱くなり、大動脈疾患のリスクが高くなります。
  • 遺伝
    家族に大動脈疾患の人がいる場合、発症リスクが高くなります。
  • 腎臓の病気
  • 甲状腺疾患

大動脈疾患の種類

大動脈疾患には、主に以下のような種類があります。

  • 大動脈解離
    血管壁の内側が剥がれ、剥がれた部分に血流が入り込む病気です。
  • 大動脈瘤
    血管壁が弱くなり、風船のように膨らむ病気です。
  • 大動脈狭窄
    血管の内側が狭くなり、血流が妨げられる病気です。
  • 大動脈炎末期
    血管壁に炎症が起こる病気です。

日常生活における注意点

大動脈疾患と診断された場合は、医師の指示に従って適切な治療を受けることが大切です。また、日常生活においては以下の点に注意しましょう。

  • 禁煙
    喫煙は血管を傷つけ、大動脈疾患のリスクを高めるため、禁煙することが重要です。
  • 食事療法
    高血圧や脂質異常症などの生活習慣病がある場合は、食事療法を行い、血圧や脂質をコントロールすることが重要です。
  • 適度な運動
    適度な運動は、血圧や脂質をコントロールし、血管の健康を維持するのに役立ちます。
  • 定期的な検査
    医師の指示に従って、定期的に検査を受けることが大切です。

まとめ

大動脈疾患は、早期発見・早期治療が重要です。気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。