肺炎とは
肺が炎症を起こす病気!高齢者や子どもは要注意
一般的に肺炎とは、細菌やウイルスなどの病原体が肺に入って感染し、肺に炎症が起こる病気をいいます。
多くの病原体は、空気と一緒に身体の中に入ってきます。
通常、人間の身体に備わっている様々な防御機能が病原体をやっつけるのですが、病気にかかっていて体力が落ちているときや、高齢のため体力や免役力が弱っているときなどに肺炎を起こしやすくなります。
風邪にかかっていても、体力のある方では肺炎に発展してしまうことは多くありません。
しかし、例えば風邪やインフルエンザによって喉や気管支が炎症して体力が弱っているとき、免疫の弱る高齢者や慢性疾患を持っている方などが肺炎にかかりやすく治りにくい傾向があるので、予防と早めの治療が重要です。
肺炎の症状
概要
肺炎とは、肺の組織が炎症を起こす病気です。細菌やウイルスなどの病原体が肺に侵入することで起こり、咳、発熱、痰などの症状が現れます。肺炎は、適切な治療を受けなければ、重症化したり、命に関わることもあるため、注意が必要です。
肺炎の主な症状は以下のとおりです。
- 咳
痰が出ることもある - 発熱
38℃以上の発熱が続くことが多い - 痰
透明な痰、黄色い痰、緑色の痰など - 呼吸困難
息苦しさ、呼吸が速くなる - 胸痛
胸が痛む、息を吸うと痛む - 倦怠感
体がだるい、疲れやすい - 食欲不振
食欲がない、食べられない - 頭痛
頭痛がする - 高齢者や乳幼児の場合は、上記の症状に加えて、以下の症状が現れることもあります。
意識障害
ぼんやりしている、判断力が低下する
脱水症状
口が渇く、尿量が少ない
肺炎の原因
肺炎の原因となる病原体は様々ですが、主なものは以下のとおりです。
- 細菌
肺炎球菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマ肺炎など - ウイルス
インフルエンザウイルス、RSVウイルス、コロナウイルスなど - その他
誤嚥性肺炎(誤って食べ物や飲み物を気管に吸い込むことによる肺炎)、真菌性肺炎(カビなどによる肺炎)など
肺炎の種類
肺炎は、病原体や発症部位によって、いくつかの種類に分類されます。
- 細菌性肺炎
肺炎球菌、インフルエンザ菌などの細菌が原因で起こる肺炎です。 - ウイルス性肺炎
インフルエンザウイルス、RSVウイルスなどのウイルスが原因で起こる肺炎です。 - マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ肺炎という細菌に似た微生物が原因で起こる肺炎です。 - 誤嚥性肺炎
誤って食べ物や飲み物を気管に吸い込むことによる肺炎です。 - 真菌性肺炎
カビなどによる肺炎です。 - 間質性肺炎
肺の組織自体が炎症を起こす肺炎です。
肺炎の治療法
肺炎の治療法は、病原体や症状によって異なりますが、一般的には以下の方法があります。
- 薬物療法
抗菌薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬などの薬を服用します。 - 酸素吸入
呼吸困難がある場合は、酸素吸入を行います。 - 安静
十分な休息をとるようにします。 - 水分補給
水分を十分に摂取します。 - 重症な肺炎の場合は、入院治療が必要となります。
肺炎の予防法
肺炎を予防するためには、以下の点に注意しましょう。
- ワクチン接種
インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンなどのワクチンを接種します。 - 手洗い
手洗いを徹底することで、感染症を予防します。 - マスク着用
人混みに行く場合は、マスクを着用します。 - 禁煙
喫煙は呼吸器の健康を害するため、禁煙することが望ましいです。 - 十分な睡眠
十分な睡眠をとることで、免疫力を高めることができます。 - バランスの良い食事
バランスの良い食事をとることで、栄養バランスを整え、免疫力を高めることができます。 - 適度な運動
適度な運動をすることで、免疫力を高めることができます。 - 高齢者や乳幼児は、肺炎にかかりやすく、重症化しやすいため、特に注意が必要です。
肺炎は、細菌やウイルスなどが肺に入ったことによって肺に炎症が起きる病気です。
身体の体力や免役力が弱まっているときに、外部から侵入する病原体を排除しきれずに発症します。
主な症状は、発熱、咳、胸の苦しさですが、風邪の症状と似ているので、症状が1週間以上続くときや悪化しているときは内科や呼吸器内科を受診するようにしてください。当院長は経験豊富な呼吸器内科専門医ですので安心してご相談ください。